湿度と楽器

暖房を入れるようになると、気になるのは「結露」。
窓がくもって水滴が窓につく現象です。
私もこどものころは、くもった窓ガラスに文字や絵を書いたりして楽しんでいました。
でも、大人になって家を管理するようになると、結露はカビの元になるので、気が重くなりますよね。健康を害することにもつながってきます。

そもそも、なぜ冬は窓がくもるのか考えてみましょう。
家の中で暖房をつけると、外は寒いけど、家の中は暖かい、というように温度差が出来ます。
でも、暖房で家の中を暖めても窓ガラスは外気に触れているので冷たいままです。
そのため、部屋の中の空気中の水蒸気が冷やされ、水の粒になって窓ガラスの内側につくのです。
これは、小学生の頃に習った、「水の三態変化」の復習になりますが、水は温度によって、水蒸気、水、氷と三変化をします。
空気中の水蒸気は気体ですが、冷たい窓ガラスに触れると温度が下がり、液体に変化する。
というわけです。
ピアノがある家や、バイオリン、コントラバスなど、楽器にとっても結露は深刻な問題です。
バイオリニストなどの音楽家の家には大抵除湿器があります。
楽器の中と外で気温差ができてしまい、中にカビをつくってしまうことがあるからです。
楽器のある部屋を暖める時には、徐々に暖めて、楽器をならしていくなどの気遣いが必要になるかもしれません。
私のコントラバスも中にカビが生えていて、梅雨の湿度か、冬の結露か、どちらかのせいかと思います。

湿気と湿度の違い

電気ポットの残り湯を流し台に捨てる時、顔に湯気がかかった。
そしたらその後ふいに、お肌がすごくシットリしたと感じた経験はないだろうか。

偶然の発見というラッキーな出来事の話しです。

これは、お湯が蒸発した水蒸気の湿度でお肌が潤ったのである。
やはり湿度はとても大切だ。

乾燥してカサカサしたお肌では魅力がない。
乾燥がノドにも良くないのは周知の事実であろう。
ノドをいためるとカゼも引きやすくなる。

さて、私はつねづね湿度と湿気の違いについて疑問に思っている。
ちょっとネットで調べてみたが、やはり湿度と湿気は同じものだ。
しかし湿気には有って欲しくないものというイメージの方が強い。

単に言葉の使い方やニュアンスの問題か。
人の肌に必要な湿度は湿度。
水回りや押し入れの不要な湿度は湿気ということにしようと思う。

ちなみに私は押し入れには炭などの湿気取りグッズをたっぷり入れているが、寝床の枕元には加湿器を置いて湿度を求めている。

特に最近は大気汚染騒動もあってか、空気清浄機の類もどんどん売れているらしい。
マスクは既に風邪のアイテムという概念はなくなりつつあるし、高度成長を成し遂げている大国が生み出す負の財産を他国が責任をもって対処しなければならないという世界。

後先考えずに、成長だけを追って行ったツケは、きっとどこかで払わされることになるだろう。

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