私が彼を好きになった理由について

私がその人を好きになった理由は、たぶん話しかけられてとても嬉しかったから。
異性に対してネガティブで怖いとまで思っていた私が、明るくキラキラした目で話しかけてもらったあの日、好きとかそう言う気持ちではなくただ純粋に楽しかったのです。


それまで、正直あなたの存在すら知りませんでした。
それなのに、とても自然で元気で優しく話しかけてくれた。
それからあなたは私の中で特別な人となりました。
自分に全く自信のなかった私です。

初めて男性と話しができた日になりました。
それから二年間、同じ教室で勉強ができたことを私は本当に幸せだったと思っています。
学校生活にたいした良い思い出も嬉しく思えるようなこともありませんでしたが、あなたと出会えたことだけは素晴らしい縁だったと思います。

もし、人生において誰が一番好きだったかと訊かれたら、私は彼の名前を口にするでしょう。
もう会うこともないであろうその人のことを、思い出すことができるほど時間にゆとりはありません。
顔も声も話し方さえも覚えていないけれど、確かに私にとって特別な人でした。
それだけは自信を持って言えます。

もうとっくに好きと言う気持ちはないのだけれど、あの頃のことを思い起こす時ちょっとだけ心は昔にかえります。
そして、苦笑いする。
人生なんてあっという間。

私はひたすら前だけを見て生きていきたいと、彼を思い出すたびに強く思うのです。
意地なのかもしれませんね。
自分でも変だと思うのですが、過去を思い出すたびに笑われないような女性になりたいなと思うのです。

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