りんごを手に入れるのは誰か

アダムとイブが食べたという禁断の果実。
「最も美しい女神に与えられる」といわれ、ギリシャ神話の三女神が争う元となった黄金の果実。
このように古くからの逸話に登場し、世界中で愛されているリンゴとは、現代社会に例えるとどんなものでしょうか。

買ったリンゴの皮がベタベタしている事があります。
ワックスかと思い、洗剤で洗ってしまっている方もいるでしょう。
でも、ベタベタの正体はワックスではありません。リンゴ水からが分泌する「ろう物質」たるものです。
熱したリンゴは、水分の発散を抑え、雨露をはじけ腐敗菌がつかないように、「果粉」とよばれるろう物質を作り出します。
このろう物質によって新鮮さを保っているのです。
このように果皮がベタベタする現象は、通称「油上がり」とよばれます。油上がりはリンゴが食べごろだという熟成のサイン。
ろう物質は人体に無害な物質です。
安心して食べる事ができます。
世界中の人々が欲しているといえば、愛とか、やはりお金でしょうか。
経済界をのし上がっていく人がリンゴを手にすることができる。
といったところではないでしょうか。
リンゴの皮につくろう物質は利息や利回り収益。
一度リンゴのなる木を手にしてしまえば、りんごのまわりの香りだけで楽しむ事ができます。
ろう物質は食べごろを知らせるサインでもあります。
一度手に入れたリンゴは、手放す事無く持っていたい物ですね。もっとも、手放す人がいないからこそ、私には巡って来ない訳ではありますけれども。

リンゴよりもパン

好みのりんごのお取り寄せ

昔お歳暮で、ふじりんごとラ・フランスの詰め合わせを頂いたことがある。
りんごというのは、種類によって色々な食感があるということは、りんご好きならば熟知していることであろう。
私にもむろん、好きなりんごの食感というものがある。

いや、むしろ嫌いな食感があると言った方が正しいであろうか。
私が嫌いなのは、噛めば噛むほどにさくさくと、しかも粉々に砕けて、舌の上にさらさらとしたりんごの粒子が残るタイプのやつだ。
これは昔からある品種に多い。
すりおろしだったらば問題ないのだけれど、私はもっとしっかりとした食感が欲しいのである。
けれどもなかなか好みに出くわさないので、いつのまにかりんごを避けるようにしていた。
それが折り、頂いたお中元である。
頂いたものは有りがたく食す。
それで、早速そのりんごを食べてみると素晴らしく好みの食感であったことに驚いた。
これは素晴らしいりんごである。
(りんご以上にラ・フランスが好きなので、本当はラ・フランスからばっかり食べていたのだがそれはまた別の話だ。)
頂いたりんご全部が全部、全く裏切らない最高の食感であった。
あまりに気に入ったので、お歳暮で頂いた分がなくなるやすぐに、インターネットで同じところのりんごを取り寄せた。
少し馬鹿みたいであったが、その年の冬はずっとりんごばっかりを食べていた。
それからは、スーパーにもそれと同じ品種の美味しいりんごをみかけるようになったので、最近は取り寄せていない。
けれども、もしまたさらさらのりんごが主流になってきてしまったのならば、即座に取り寄せる腹積もりである。

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