友人との距離

年の瀬ということと、誕生日が全員12月前後だというので、毎年この時期に集まる友人たちがいる。
同学年と、ふたつ上がふたり。
よく食べよくしゃべる、愉快な女子たちだ。
もう10年以上も一緒にやってきた、ほとんど戦友と呼べるひとたち。

この1年で、私たちもそれぞれが大きく変わった。
ひとりはその人のことが好きなくせに、自信がもてずにずっと「カラダだけかも」「結婚相手としては仕事が不安定で考えられない」などと、中途半端なまま1年を過ごして今も迷っている。相手が芸能人だからというだけで。
ひとりは秘密を抱えている。
ありきたり過ぎるけれど、やっぱり「既婚者」との関係の中で。
ひとりは付き合っていたひとが突然姿を消し、心配と、裏切られた感情と、わけのわからなさで打ちひしがれた。
連絡がとれないので、責めることも理由を聞くことすらできずに。
わたしは、「母」になった。
意図せず、未婚のまま。
わたしたちは皆それなりに、自分で自分を幸せにできる。
秘密も後悔も不安も抱えたまま。
少し寂しいのは、そのまま夜の街に繰り出すペースでわたしがいられなくなったこと。
コンパだアウトドアだと、今までと同じではいられないこと。
そのペースの違いは、どれだけつながっている相手でも、少しの距離をうむ。
仕方ないよね。と、思う。
いつか彼女たちが母になったりならなかったりして、もう少し落ち着いたらまた戻れるだろう。
わたしはきっと、そういう時期を終えたのだ。
この体でひとり、いろいろなものに混じったりぶつかったりする時期は。
今は、育み守る存在があって、もしそれがなかったとしても、自分の確固たる生活をつくる時期はいつか来ていた。
ぼんやりそう思いながら、先に失礼をした。
大好きな彼女たちと、また同じように時間を過ごす来年の今頃を心から楽しみにして。

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